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先日のことですが、クライアントMさん(40代女性)が以前、ご自身のFACEBOOKに投稿したパーソナルトレーニング評を画像で送ってくれました。
見ず知らずのうちにこんな詳しい内容で告知してくれていたとは。
これに限らずMさんは他にも多くの方をご紹介くださいまして、本当にありがとうございます。
TRUEBODYMAKESが、クライアントのみなさまに支えて頂いていることを実感すると同時に、より本質的なパーソナルトレーナー道を極めて、貢献していこうと思いました。
今回は送って頂いたパーソナルトレーニング評と、そこで触れている内容をもとに、自律神経の調整やカラダのバランス、運動の必要性や環境など、働く女性のパーソナルトレーニングというタイトルで書いていきます。
自律神経と運動、パーソナルトレーニングの関係は、僕がこの仕事をしている上でとても重要なテーマでもあります。
少し専門的になるかもしれませんが、なるべくわかりやすくお伝えできるよう、努力しますのでよろしくお願いします。
念のためお伝えしますが、当サイトの体験談は一般消費者になりすまして、口コミや記事を書く、いわゆるステマ(ステルスマーケティング)などは一切ありません。よろしくご認識ください。
FACEBOOK投稿パーソナルトレーニング評|40代女性はトレーニング適齢期
今日も頑張ったぞー!
今のパーソナルトレーナーをつけて週2でトレーニングを始めてから、1年半。
あまりに良いことがたくさんあり過ぎて、もう辞め時がわからない(笑)まだまだ知らない事だらけで、本当に人間のカラダってすごい。
知らないで生きていた時間がもったいない。
40代女性はトレーニング適齢期とあったけど、本当にその通り。死ぬまで元気に生きていけそうだ。
女性にとってエステやマッサージはもう当たり前になっているけど、働く女性(もちろん男性も!)
の新習慣に「パーソナルトレーニング」ありだと思う。
アスリートじゃなくても働く女性は心も体も酷使している場合が多いから、
調整してくれるプロが付いていてくれる事で予想以上の効果があることを1年半トレーニングを続けてとても実感している。
とても忙しくて時間に追われながら、仕事の合間をぬってトレーニングに向かったときのこと。
走って移動し、バタバタと着替えてトレーナーとの待ち合わせ場所へ。
トレーニングが始まるとすぐに「今日はなんかやりたくない感じ?」とトレーナー。
本人は全くそんな風に思っていなかったのだが、ポイントは「身体が」という点。
トレーナーはいつもとの違いをすぐに見抜き、その日は上がりきったテンションを元に戻すべく、身体を調整してくれた。
このままずっとこのテンションで生活すると病気になったりケガをしたりする。
わかっていてもどうやってバランスを元に戻せば良いのか分からなかったけれど、
そこはやはりプロに習うべきだと実感。
お陰で身体はスッキリし深夜まで仕事をしたにも拘わらず翌日も元気だった。
これだけじゃない。疲れている時や元気がないとき、はたまた調子に乗っているときなど、
その時の精神状態も身体の状態から見抜いてトレーニングメニューを考えてくれる。
さらに身体の使い方の癖から性格まで見抜かれてしまう。。
やんちゃな性格が暴露されてされてちょっと恥ずかしい(^^;
パーソナルトレーニングは2箇所目だけど、今のトレーナーはプロ中のプロ。
確かな知識と豊富な経験で、職人的な技術を惜しみなく提供してくれる。
女性がキレイになるための、本当に正しい筋トレ方法と、正しいカラダの使い方を根気よく丁寧に教えてくれて、しかも全く商売っ気がない。
今時こんなトレーナーがいるのかと関心してしまうほど。
ここまで細やかに自分のカラダに合わせたトレーニングって、本当のパーソナルトレーニングだなと思って名前を改めて見てみると、TRUEBODYMAKESとなっていたから。なるほど。。納得。
先日川崎の老人ホームでの悲しみや怒りのやり場のない事件を見て思った。
だれも悲しまないように、最後まで元気に自分の身体を自分で動かしていけるように、また、コンプレックスや悩みを解消してキレイになるためにも、もっと色々なことを身につけていきたいと思わせてくれる本当のパーソナルトレーニング。
おすすめです。
(Mさんありがとうございました)
働く女性が抱える自律神経バランスの乱れとカラダの反応
私達のカラダは約60兆個の細胞でつくられています。体中にはり巡らされた神経を通じて、
情報伝達をすることで、さまざまな生命活動を行っています。
神経はこのように分類されています。
このうちまずはじめに健康やトレーニングと関係が深い、自律神経についてお話します。
自律神経は脳から骨盤までの背骨ラインに沿って始まりがあります。
私たちのカラダを正常に保つため、日々無意識のうちに働いてくれています。
自律神経は交感神経と副交感神経に分かれています。
シンプルにまとめますと、交感神経の役目が闘い、副交感神経が癒しとなります。
主に昼間は交感神経が働いて、心臓や肺の動きがよくなって血流が増え、
活動に適した状態になります。
逆に夜間は副交感神経が働いて、体内活動が安定し、カラダの休息や修復に適した状態になります。
その二つの神経作用はお互いに拮抗関係にあります。
どちらかが強くなるとその片方が弱まって、シーソーのようなバランスを保っています。
この作用は脳やカラダの運動をはじめ、体温調整、免疫、消化などほとんどすべての生命活動に
大きく関わっています。
集中して物事に取り込むときの緊張と充実感、のんびりと休むときの安心と解放感、
その両方のバランスが生きる上でとても大切なのは、本能的に誰もが知っている実感ですね。
しかし、現代の生活においては、普通にしていても交感神経がかたよって働きがちです。
スマホやPCからの強い光や、食品添加物、さまざまな環境物質や過剰に刺激的な情報、
成果主義や競争社会、複雑な人間関係など、日常のあらゆるところで、
ダメージや危機感、興奮を呼び起こす要素であふれかえっています。
ましてや責任のある役職や、大きなエネルギーを必要とする仕事などでは、
より大きなストレスがのしかかり、
常に頑張る力が必要とされて、自律神経のバランスが乱れ、調整が追いついていない状況が生まれます。
その未回復の積み重ねが、慢性的な倦怠感や運動能力の低下、
逆ギレ的なハイテンションや欝気味といった情緒不安定を引き起こします。
交感神経がかたよって働く状態が続くことは、免疫力を下げ、あらゆる生活習慣病の原因とさえ言われています。
ストレスフルな現代社会で生きる私達は、いかにリラックスしながらがんばれるか、
どのようにして自律神経のシーソーバランスを維持できるか、
そういった人間本来の機能をどれだけ保てるかが、人生の充実度を決める鍵になっていると言えるでしょう。
自律神経が注目されている現在、
スローフードやオーガニック、アロマテラピー、瞑想、岩盤浴など、交感神経の過剰な働きを押さえ、副交感神経を高める作用があるものに関心が集まっています。
僕自身もそれらを実践して効果を感じていますし、クライアントさんへのアドバイスにもそういったリラックス法をお伝えしています。
デスクワークが多い女性がトレーニングで自律神経を整えるためには
運動をする時には交感神経が働きます。心臓の働きが活発になります。
血管が細く縮んで、血圧が上がり心拍数が増えます。
活動量が増えるに従ってテンションが上がり緊張状態となります。
え、それはますますバランスを悪化させるのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
後ほどお話しますが、確かに逆効果なケースもあります。
しかしやり方を間違えなければ、運動がもたらす効果は何よりも抜きん出ています。
なぜなら、生物本来として、交感神経が働くのは、敵から逃れるための逃走や、獲物を捕らえるための闘争などの本能的な運動が背景となっているからです。
食われるから逃げろ、獲物がいるから捕らえよ、というのが交感神経の原点というわけですね。
カラダに埋め込まれている本能によって、
ストレスを受けた=交感神経が働いた=逃走や闘争(運動)をせよ、という反射が自動的に起きます。
そして実際に運動することで、交感神経のお役目終了=リラックスモードに入る(副交感神経が働く)となるわけです。
ライオンは集中して爆発的な運動能力で狩りを行いますが、それ以外のときはぐうたらでリラックスしています。
動物や子供の行動はおおむねそのような原理になっていますね。
鍼やマッサージも同じように、意図的に刺激を与えることでリラックスを誘発させています。
そもそも、交感神経が働くこと自体は決して悪いことではありません。
もともと自律神経のバランスはシーソー関係になっており、
上記のように、交感神経が働くことは、その反動で逆に副交感神経を働かせるスイッチになっているからです。
言わば質の良い緊張とリラックスであるかどうかという点です。
不安なことや楽しみすぎることがあると眠れなくなった経験は誰もがあると思います。
そんなとき運動をしたり、食事(消化・吸収といった内臓の運動)をすると、
リラックスするというのもわかりやすいイメージですね。
デスクワークなど脳や心だけがかたよって高ぶっている状態では、切り替えのスイッチが作用しにくくなります。
交感神経から発せられた運動要求が満たされていないままなので、
うわべは感情を押さえたとしても、心身の根っこでは興奮状態が続いています。
これは寒いと鳥肌が立ったり、異物を吸い込むとくしゃみがでるのと同じく避けられないものです。
どんなに社会が変化しても個人個人にインプットされた本能は変わることはありません。
かといって私達は社会の一員として、実際に嫌な相手を殴ったり(闘争)、
仕事で頭が痛い問題を簡単にやめてしまう(逃走)わけにはいきません。
そこで正常な反作用を促すのに最も効果的なのが、カラダを使った本能行為=運動を加えること、となります。
運動することがストレスを解消することは広く知られています。
セロトニンやエンドルフィンなど、幸せ感をもたらす神経伝達物質の分泌や、
心拍数上昇に伴う血行の促進、内臓活動の活性化、深い睡眠の誘いなど、挙げればきりがありません。
それらの効果はそのまま自律神経のバランスを整えることにつながります。
質の良い緊張は、反動として質の良い解放を生みます。
思い切り運動した後に、気分がすっきりするのはこのような仕組みがあります。
自律神経は無意識で動いています。心臓の働きや発汗などに見られるように、
自分の意志で直接にはコントロールできませんので、
仕組みを把握しながら、環境や行動、考え方といった外部からの要因を整えることが必要です。
外部からのコントロール法としては食事(食事という内臓運動)をすることも有効ですが、高ぶった交感神経を鎮めるために、暴飲暴食といった内臓の運動だけを利用すると確実に肥満につながります。
食べる食材、食べ方によってはますます心身のパフォーマンスは低下していきます。
なるべく運動する習慣を身につけること、そしてデスクワーク中や日常生活においても運動効果が持続できるようなカラダをつくることができれば、より自律神経のバランスを安定させることができると考えれられます。
働く女性の多くが続けているデスクワーク中の運動状態と筋肉のバランス
自律神経の働きと昨今の傾向、運動の効果についてお話させて頂きましたが、
では今すぐ何でも思いっきり運動すれば良いかというと、残念ながらそう簡単にはいきません。
運動の必要性は多くの方が実感していることだと思います。
また誰もが一度は自分なりのやり方でチャレンジしたことがあるかと思います。
しかし残念ながら運動の本当の恩恵を得るのはなかなか難しいことです。
TRUEBODYMAKESパーソナルトレーニング内の統計とは全く違いますが、(多分ゴールドジム内も当てはまらないと思います)
通常、フィットネスクラブやジムに入会した人のうち、半年後に運動習慣がついたと答えた人は、
全体の2割~3割しかいないというデータがあります。
運動が本能的な要求である以上、本来はそれを満たせば誰もが幸福な気持ちになるはずです。
参考:
本能的に楽しい運動
カラダが喜べば継続もするでしょうし、健康面、ボディデザイン面などさまざまな効果が上がると考えるのが普通です。
なぜそうならないのでしょうか?なぜ多くの人が挫折してしまうのでしょうか。
その最大の理由はカラダの使い方にあるのです。
さて、僕個人の心情としては望むところではないのですが、残念ながらここからしばらくは少しネガティブなお話をしなければなりません。
人は本来、誰もが素晴らしいというポジティブな結論にたどり着くためには、
ポジティブではなくなる原因を的確に認識して、乗り越えていくプロセスが必要です。
よろしくおつき合いください。
デスクワークのリスクとパーソナルトレーニング
この世界に重力が存在している以上、私達はそれと意識しなくても実は日々かなりの運動をしています。
一見、何も運動もしていないと思われているデスクワーク中であっても、カラダのあちこちの筋肉は重力に抵抗しながら働いています。
まして過剰なストレスなどによって交感神経が緊張していれば、座ってPC作業をしているだけでも、その分だけ余計に、使われている筋肉には力が入っていることになります。
なぜそのデスクワーク時の筋肉運動だけでは、運動不足の解消にならない場合が多いのでしょうか。
「間違えた運動」となり、ますます心身にプレッシャーをかけているからです。
大まかに説明しますと、この部分が特にかたよって緊張し、全身のその他の筋肉との間に使用格差が生じています。
- a.すくんで緊張している首の筋肉(僧帽筋上部・中部)
- b.マウス・キーボード操作で腕を前に出し続けている肩の前の筋肉(三角筋前部)
- c.重力に押しつぶされて歪んで緊張している筋肉(脊柱起立筋群)
- d.股関節が曲がったまま緊張し続けている太もも前の筋肉(大腿直筋)
実際にはもっと個人差や、インナーマッスルの強弱など複雑な絡みがありますが、
とりあえず長時間のデスクワークで肩、首、背中、太もも前がこわばるのは実感としてわかりやすいと思います。
その使用格差が、ストレス=交感神経緊張による増幅でさらに大きくなり、
派生したアンバランスがまたさらなる偏りを強めるという悪循環が起こります。
筋肉や機能のアンバランスの広がり具合、緊張の仕方、自律神経への影響は、
人によって異なりますが、ひとつのパターンにこんなケースがあります。
とある部分の筋肉がかたよって緊張しているために、
その反対側にある筋肉が緩みっぱなしになって、弱くなるということから悪循環が起きるケースです。
参考:
パーソナルトレーナーの技術|筋バランスの修正
・姿勢が崩れ背骨に沿った筋群が歪んで緊張している
↓
過剰に緊張した筋肉と拮抗している反対側の筋肉が衰える(腹筋群が弱くなる)
↓
上半身を支えるためにますます首や肩まわりが緊張する。
・太もも前が緊張している
↓
反対側のもも裏やお尻の筋群が弱くなる
↓
支えられなくなった骨盤が後ろ斜め下にずり落ちる
↓
骨盤の重さに引っ張られて背骨下周りの筋肉が緊張する。
デスクワークを続けると肩が凝ったりお尻が垂れてきたりするのは、このような当然の理由があります。
また背骨ラインの筋肉が歪んで緊張することは、同じように背骨に沿って走っている交感神経を圧迫し、
ますます心身の緊張を高めることになります。
このように、毎日のデスクワークは単なる運動不足ではなく、
カラダにとって間違えた運動を続けており、そのことが自律神経の乱れに拍車をかけています。
ACSM(アメリカスポーツ医学会)及びそれに準拠したAFAA(アメリカフィットネスエアロビクス協会)のガイドラインにおいては、
長時間のデスクワークと運動不足は、過度の飲酒や喫煙と同じくらいのリスクファクターとされています。
デスクワークや日常動作のつみ重ねによって、
自律神経や運動神経の乱れ、カラダのアンバランス状態が進んだ場合からでは、
そのまま運動したとしても、使われる筋肉、使われない筋肉の差がますますついてしまいます。
運動本来の恩恵を確実に受け取るためには、
まず先にカラダの筋肉バランスや動きの機能バランスを調整するための「カラダの使い方そのもの」を修正する必要があります。
特に、ランニングやウェィトトレーニングなど強度の高い運動を、
細かい調整なしに行うことは、それなりのリスクがあることを認識しなければなりません。
こういった理由から、多くの方が運動の必要性を感じて開始しつつも、本当の効果を得られず挫折してしまうのは、
「そもそもそれが本来の運動になっていなかった」ことが、大きな原因として挙げられます。
ですので、もしあなたが過去に何かしらの運動やトレーニングにチャレンジして、納得のいく結果を得られなかったとしても、決してあきらめる必要はありません。
それはただ単に自分に合った正しい運動方法に巡り合っていないだけなのです。
そしてそれらの問題を解決しやすく、ムダなく効果を得られやすいのが、専門的なプロが、個人の状況に応じてマンツーマンで運動指導を行うパーソナルトレーニングということになります。
では今すぐにでもパーソナルトレーニングを受けにいくべきでしょうか。
それは賢明な方法です。
パーソナルトレーナーはあなたのために精一杯手助けをしてくれることでしょう。
何よりも、あなた自身が意志を持って行動し、お金を払ってサポートまで依頼するわけですから、何も変化がないということはありえません。
しかしここでもう一度よく考えてみましょう。
担当するパーソナルトレーナー個人の技量差や、パーソナルトレーニング機関の方針によって異なるものになります。
運動メニュー、食事や生活習慣に対するアプローチ、コミュニケーションなど、それぞれ別の進め方があります。
立地や環境、設備の充実度なども影響します。
当然それらに伴って得られる結果も違うものになります。
もしあなたがパーソナルトレーニングを受ける決意をして、よりベストな結果を得たいと望むなら、ぜひこの先を参考にしてみてください。
パーソナルトレーニングは提供する個人、機関によって全く内容が違う
今回評価をくださったMさんの実例を挙げてお話していきます。
Mさんは以前別のところでパーソナルトレーニングを受けてからいらっしゃいました。
週2回ペースのウェイトトレーニングと糖質制限+プロテインメインの食事を約半年間続けたそうです。
「かなり太っている状態からは脱出」と言っていましたし、筋肉量という点でも、見るからにアウターマッスルがついているのがわかりましたので、結果が出たと言えるでしょう。
痩せましたか?イエス。筋肉がつきましたか?イエス。
しかしそれは本当にMさんが心から望んだ結果と同じでしょうか?
初めてお会いしたとき、確かに筋肉の量はありましたが、
それは主に脚部の前面、側面、上半身の背部、胸首肩まわりにかたよっており、
デスクワーク中におきる筋肉のアンバランスがより促進されている状態と言えます。
カラダ全体が突っ張って柔軟性は著しく低下、歩行もスムーズさに欠け、腰部筋肉の過剰な緊張のせいで重心が前方にずれ姿勢が不安定、
一般的に見て均整のとれたボディライン、機能的な筋肉のつき方とは言えませんでした。
食事指導においても、極端な糖質制限でストレスはますます増幅、40代半ばの女性が添加物の多い加工食品(プロテイン)を日常的に摂取することがベストと言えるかどうかは疑問の残るところです。
仕事中もいつもイライラしがちだったとのことで、眼光鋭く表情は硬く、明らかに戦闘モードで交感神経全開なのが見て取れました。
スタイルがよくなった、運動機能が上がった、健康になった、精神的に安定した
(自律神経のバランスが整った)というような、
根本的なことは改善されていないということが起き得るのです。
デスクワーク等から過剰に刺激された交感神経を鎮め、ストレスを解消するのに運動が最も適していることはお話しした通りです。
しかし運動のやり方いかんによっては、受けるパーソナルトレーニングの内容によっては、ますます自分の体にプレッシャーをかけ、より自律神経のバランスを崩してしまう可能性もあります。
私も今まで多くのトレーナーの養成をさせて頂き、クライアントさんやトレーナーから色々な話を伺ってきました。
その全てがいいか悪いかはまた別の問題として、
パーソナルトレーナーの引き出しが浅いと心身の全体像が見えないため、ただ痩せる、ただ大きな部位の筋肉をつけるという表面的な結果だけに眼がいく傾向があるようです。
マンツーマンで運動指導を行うパーソナルトレーニングが優れた方法であることは疑いようのないところです。
それぞれのパーソナルトレーナーによってメリットデメリットがあると思います。
参考:
パーソナルトレーニングとは?パーソナルトレーナーについて
しかしパーソナルトレーニングやボディメイクにはそもそもたくさんの方法があること、またその方法によって結果の内容が大きく変わることは意外と知られていません。
あなたが受けた、またはこれから受けようとしているパーソナルトレーニングは、本当にベストなものと言えるでしょうか。
本当に必要なパーソナルトレーナーを見つけるためには、簡単なイメージだけで判断せず、体験レッスンなどをいくつか利用して見極めてみることをおすすめします。
ここまでの要点をまとめてみます。
- 働く女性はデスクワークやストレスにより自律神経や筋肉のバランスが崩れやすい。
- 自律神経を整えるには運動が適している。
- 運動効果を確実に得るためには正しいカラダの使い方が必要。
- 正しいカラダの使い方を覚えるにはパーソナルトレーニングが有効。
- パーソナルトレーニングによってもレベルや効果の差がある。
女性に必要なパーソナルトレーニング①|運動神経を鍛える
米国医師でアンチエイジング研究家、齋藤真嗣氏の著書「体温を上げると健康になる」の中で、女性に有効な筋トレの性質としてこのようなことが挙げられています。
- 女性の場合は筋肉の量ではなく質を鍛えるべきであること。
- 質を鍛えるとはつまり脳から筋肉への神経の経路=運動神経を鍛えること
では運動神経を鍛えるとはどういうことを指すのでしょうか。
よく「あの人は運動神経がいい」という風に形容詞的に使われますが、実際には運動神経は物質として存在しています。
脳や背骨まわりを中心にして、全身に網の目のように張りめぐらされています。
脳から出た指令を、トレーニングや運動、日常動作で使う全身の筋肉に伝える神経です。
この通り道を神経伝達物質が行き来することで、私たちはカラダを動かしています。
運動神経を鍛えるとは、この全身の神経がくまなく機能すること、自分のイメージした通りにカラダを動かせるようにすることです。
デスクワーク等で、かたよった筋肉だけが使われることは、一部の運動神経だけが使われることです。
その使われる、使われないの差をなくすこと、つまり日頃使われていない筋肉を率先して鍛えることが、女性のキレイや元気をつくる最も大切なポイントです。
芸能人の方などを見るとわかりやすいと思いますが、一般的に魅力があると言われる人は、
この「全身が通っている感」があっていきいきとしていますよね。
美や魅力を競うフィギュアスケートの選手やダンサーのみなさまは、全身の筋肉の多くを複雑に動作できる高いバランス能力があります。
このように、スタイルがいい、かっこいい、仕草が美しいといった人は、全身の運動神経がまんべんなく機能してる状態であるということです。
全身の筋肉が常に協調して動く=カラダが引き締まっている、ということですね。
もちろんこのカラダ全体の協調は、そのまま元気、健康へとつながります。
よって女性にとってまず第一に必要なパーソナルトレーニングとは、
ただ単純に大きな筋肉をつけるということではなく、
全身の大小さまざまな筋肉を本来のバランスで機能させ、その上で向上させることとなります。
・女性のボディメイクより詳しくはこちらも
ボディメイクとは?|女性向けパーソナルトレーニング
運動、筋肉というと脚や腕などの大きな筋肉を思い浮かべる方も多いと思いますが、
その他にも、いわゆるインナーマッスルと呼ばれる肩やお腹、骨盤の内側にある筋肉もありますし、
顔の表情をつくる筋肉、声を出す筋肉、手の指や足の底など、たくさんあります。
自分の意志で動かせる筋肉(骨格筋といいます)は全て運動神経によって制御されており、骨格筋は400種類以上あると言われています。
それらは全て連動し、その人自身を形成しています。
おそらくその全部を完璧に使い切っていると断言できる人はいないと思いますし、日々の日常の中で、気候や体調、精神状況、行動などによって絶えず変化していきます。
しかしこれだけは確実に言えます。
可能性に溢れているということです。
女性に必要なパーソナルトレーニング②|感覚神経を刺激する
自律神経と対に体性神経があります。
先ほどお話した運動神経は体性神経に属しています。
もうひとつの感覚神経とはいわゆる五感のことです。
音を聴く、ものを見る、触れる、匂いを嗅ぐ、味を感じるといったカラダの外部から感じた情報を、脳に伝える神経です。
体性神経が衰えると自律神経はその分多く働かなくてはなりません。
逆に体性神経の機能が高ければ、自律神経の負担が減るというわけです。
つまり(その人にとって正しい)運動をすることや音楽、絵画鑑賞など好きな芸術に触れることは、それ自体でも自律神経の働きを整える作用があり、生命力そのものを上げるということです。
アスリートやアーティストがいきいきとしているのは、そういったカラダの構造による側面もあると考えられます。
医療の世界でも手術中に音楽をかけることは多いといいますし、音楽療法の第一人者である和合治久教授は、音楽の周波数が脊柱に沿ってある自律神経と対応していることを提唱しています。
音楽を聴くと気持ちが落ち着いたり、盛り上がったり、心が澄んでいく気がするのは、脳への刺激だけではなく、カラダ全体の反応とつながっているからというわけですね。
大体のフィットネスクラブなどでも、運動効果を上げるためにノリのいい音楽がかかってます。
トータルで感覚神経を鍛えていると言えるのが、人と接することです。
お互いを見て、話を聞き、言葉を交わします。
人といい関係性を築いて喜びを共有し、感覚を心地よく刺激して楽しむことで自分自身のパフォーマンスも上げることができます。
女子会など、女性はそういう場をつくる効果を本能的に知っている場合が多いですよね。
パーソナルトレーニングにおいても、コミュニケーションは運動指導の手段だけに留まりません。
マンツーマンではお互いに多くの情報を交換し合います。
感覚神経への刺激がクライアントさんのパフォーマンス向上につながる以上、私たちパーソナルトレーナーも、プログラムの内容やトレーニング精度はもちろんのこと、
よりよい雰囲気でトレーニングを楽しんでもらう努力を怠ってはなりませんね。
これまでに挙げた4つの神経系、交感神経、副交感神経、運動神経、感覚神経の関係性を把握して、調整し鍛えることは、トレーニングにおいても人生全般においても、とても重要なことだと言えるでしょう。
デスクワークに負けないカラダを
私事で恐縮ですが、僕は自分なりの時間ではありますが、日常的にデスクワークの経験があります。
このWEBサイト全部を自分で作り管理していますし、事務処理などこまごましたことをやることもあります。
もちろんジムでクライアントさんと一緒に運動している時間の方が圧倒的に長いので、デスクワーク主体のお仕事をなさっている方には及びませんが、少なくとも心身がどのように変化していくかは実感としてわかります。
今回の記事のように、機能解剖学・生理学的に考えることもできます。
徹夜することもありますし、ときには眼や頭が疲れて、身体が重く感じることもあります。
この原稿を書いている現在もAM4時38分、もしかしたら多少なりとも自律神経に乱れが生じているのかもしれません。
しかしテンションが上がりすぎて体調を崩している感じはしません。
合間合間にオリジナルのストレッチや運動をするなど、自分なりの調整をしながら、
(カラダに軸をつくり、正しい方法で眼や顔まわりをはじめ、全身のストレッチをすればPC作業の負担はかなり軽減します)
次の日ジムでクライアントさんと一緒に運動すると、ほとんどの不調が解消します。
その後体調に合わせた食事を作って食べるとほぼほぼ回復します。
もちろん解消しているのはクライアントさんも同じです。
僕もまだまだ勉強中で至らないところも多いですが、運動や食事、人とのコミュニケーションにはそれだけの力があることは確かです。
デスクワークはカラダにとっては強敵ですが、仕事を進める上でなくてはならないものでもあります。
カラダにどのような問題が生まれているか、それがメンタルにどのように影響を与えているか、より深く原因を探っていけば、おのずとその解決策も見い出せます。
現代社会は混迷の時代と言われています。
特にひとりひとりの心とカラダの状況はどうでしょうか。
昨今、ひどく人間性を欠いたような事件を耳にする機会も増えました。
日本は基本的に安全で自由な素晴らしい国だと思いますし、僕も生まれ育ったこの国が大好きです。
しかし、と同時に多くの人がストレスやプレッシャーを受けて、人や自分自身を信じる気持ち、思いやる気持ちをすり減らしているようにも思います。
その根本的な原因の一つに「本能的な運動の不足」を挙げることは、決して極端な意見ではないと言えるのではないでしょうか。
僕は常日頃より、みなさまとのトレーニングを通じて、人の持つ本当の力や輝きを肌で感じさせてもらっています。
運動を通じて、多くの人と認め合える部分があること、それを分かち合えることを知っています。
運動神経を鍛える、引いては自律神経を整えること、
それがどのくらい生活の質を向上させ、心身に自由と希望をもたらしてくれるか、まだまだお伝えしきれていません。
もしあなた個人の中で、漠然とした不安や怒りが芽生えたとき、
意味も無くピリピリして攻撃的になったと感じたとき、
それは自律神経に乱れが生まれているサインかもしれません。
そしてそこにまだ運動という習慣がないのなら、その多くは適切なトレーニングで打ち消すことができます。
デスクワークに負けないカラダ、日常に幸福を感じられる心の土台は、運動によって必ず手にすることができます。
運動神経は特別な人だけのものではない
僕はこれまでパーソナルトレーナーとして1000人以上の方と一緒に運動をしてきましたが、本当に運動神経が悪い人と出会ったことは一度もありません。
あるとすれば、自分で運動神経が悪いと思い込んでいた方や、運動のやり方を知らなかった人がいたぐらいです。
前述のように運動神経は誰にでも均等に確実にあるものです。
ただ一般のスポーツやトレーニングのほとんどが様式化しているので、そのときの状況やタイミング、相性によって、うまくいかないことやいい結果がでないこともあります。
その数回の記憶だけで、運動が苦手だと勘違いして、本来ある可能性を否定しているケースが多いように思います。
しっかりカラダと向き合い、根っこの部分からその人に合ったトレーニングを行えば、どんな人でも例外なく運動神経の働きは向上します。
本質的な運動能力を身につければ、生物としての根本的な元気度、魅力度が増します。
歩くことや呼吸、物を持つといった日常の動作をはじめ、生きること全てにスムーズさが加わります。
もちろんデスクワークのカラダへの負担も減ります。
そこからもしその気になれば、どんなスポーツやエクササイズでもこなすことができるようになります。
ただやみくもに鍛えるのではなく、このような実用的な運動こそが女性に必要なパーソナルトレーニングと言えるのではないでしょうか。
最後に今回パーソナルトレーニング評をくださったMさんの現在の写真をご紹介させて頂きます。
お仕事で有名な美人女性タレントさんと同席なさったときものだそうです。
左端マイクを持っているのがタレントのTKさん、右端がMさんです。
姿勢、スタイル、雰囲気、まずMさんの方に眼がいくのは僕だけではないと思います。
現在のMさんは見るからに充実していらっしゃいます。
日々お忙しいようですが、やりがいのある仕事を元気にこなし、口角が上がった柔らかな表情は、人として、女性としての輝きを感じさせてくれます。
冒頭に40代はトレーニング適齢期とありましたが、その言葉を体現してくださいました。
今現在、そしておそらくこれからもっともっと働く女性のエネルギー、女性の持つ感性が必要とされることでしょう。
クライアントのみなさんの仕事ぶりをお伺いしても、意欲的な方が多く、僕も日々色々なことを教えて頂いています。
しかしもしかしたらがんばりすぎるうちに、自分でも気づかずにマイナスになっている部分もあるかもしれません。
日常に潜むさまざまなリスクを知り、正しい向上方法を身につければ、がんばることがもっとスムーズに結果につながるかもしれません。
心身をケアすることでよりよいパフォーマンスを得て仕事に臨む、そんな自己調和したビジョンが、人生の充実を増してくれるのではないでしょうか。
長い文章におつきあいくださいましてありがとうございました。
この度パーソナルトレーニング評と画像をご提供くださり、この記事を書く機会を与えてくれたクライアントのMさんへ、心から感謝の気持ちをお伝えします。
私たちTRUEBODYMAKESがパーソナルトレーニングを通して、いつもみなさまから教えて頂くことは、人は本来、誰もが素晴らしい存在だということです。
なかなか表立っては見えにくく、それを出しづらい世の中ではありますが、いつのときでも、今より元気に前向きに生きる方法は必ずあります。
カラダは一生涯住み続ける家であり、毎日乗り続ける車でもあります。
これからも少しでも多く、クライアントさんのお役に立てるよう努めていきます。
本当の運動、本当の自分の力を身につけたい方はぜひいらしてください。
参考文献:
AFAA personal fItness training theory&practice
自律神経と免疫の法則 (安保徹著/三和書籍)
身体運動の機能解剖 (医道の日本社)
ホリスティックコンディショニング2 (矢野雅知著/スキージャーナル社)
体温を上げると健康になる (齋藤真嗣著書/サンマーク文庫)
ケンダル筋機能とテスト-姿勢と痛み- (西村書店)
身体のしくみとはたらき (増田敦子著/サイオ出版)
モーツァルトを聴けば免疫力が高まる! (和合治久/ベストセラーズ)
このページのボディメイク/トレーニング用語解説
・セロトニン
肉や魚に多く含まれるトリプトファンというアミノ酸を原料にして、腸内と脳で作られる神経伝達物質。
日光を浴びることや運動によって分泌される。幸福感をもたらし、感情を安定させる働きがある。
・大腿直筋
太もも前部分の表面の筋肉で、股関節を曲げる、膝関節を伸ばす機能がある。
膝関節を伸ばす際は、同じく太ももの内側広筋、外側広筋、中間広筋と協同して働く。
大腿直筋、内側広筋、外側広筋、中間広筋の4つを合わせて大腿四頭筋と呼ぶ。
・エンドルフィン
運動時や、楽しいことを想像したり感じたりしたとき、自分の成長を感じたときに出る脳内ホルモン。
脳の働きを高めて心身を若々しく保つアンチシジング効果があると言われている。
医療用鎮痛薬モルヒネの6.5倍の鎮痛作用があるとされ、疲労回復効果、抗ストレス効果も認められている。
・僧帽筋
首と背骨の中心付近から肩にかけて広がる筋肉。
上部、中部、下部に分類され、僧帽筋上部は、肩甲骨を引き上げる働き、中部は肩甲骨を引き上げ、内側に寄せる、外側に回す働き、下部は肩甲骨を引き下げる、内側に寄せる、外側に回す役割がある。